二度あることは三度もなかった

誰も信じてはくれないと思いますが、私はかなりの人見知りでありまして、亡くなった父親にも心配されるほどでした。そんな私がネット上ではあっても誰かと文字の会話をできているのは自分でも凄い事だなと思っています。ですが、それでも友人からは実際に会って直に会話をしないと駄目だよと言われてもいました。それは頭ではわかってはいるのですが、なかなかそれができないのが人見知りというものなのですね。何人かの方からは実際に会いたいと言われたこともあります。一人では無理でしたので、友人についてもらってお会いしたこともありますが、矢張り私は他人と面と向かって会うというのは難しいなと思いました。正直に言いますと、昔からの付き合いのある知り合いでも駄目なんですよ。無理して会った後に具合が悪くなる事は常なことで、今ではたった一人としか普通に喋れないのです。仕事場の人間相手でも、何とか無理して会話をしていますが、本当に何時も決死の覚悟で会話をしているのです。皆様には理解していただけないと思うので、そういった事は決して誰にも話した事はないのですが。そんなわけで、私から誰かに会いに行くということは無理なのです。

 

何時も羨ましいと思っていました。

その人のことを。

会いたいと思う人に自分から会いに行くことのできるその人を。

時間とかお金とか距離の問題ではなかったのですよ。

会いたいという気持ちはこんな私でも持っていたのです。

ですが、それでも私には会いに行くことができない。

相手に嫌われようが会えないと言うしかないのです。

 

昔から私はその事に気付いていませんでした。私が対人恐怖症ではないかということに。勿論、診察を受けたわけではないので、私の見解は間違っているのかもしれません。それでも、最近になって、ああ、私はどこか他の人とは違うのだろうなあと思うようになりました。恐らく私はもう死ぬまで誰かと心安く話すことはできないのでしょう。たった一人を除いて。もっとも、一人でもいればまだましですよね。ですが、私の心の安寧と平穏な日々は私の人生が終わるまで訪れはしないのでしょう。辛い事ではありますが、其れが私の因果応報なのでしょうね。